祭の概要

小竹八幡宮MAP

 小竹八幡宮放生会(御坊祭)とは、和歌山県の中央部、御坊市の中心部に位置する薗・御坊・島・名屋・と美浜町の濱之瀬 各字の氏神をお祀りしている『小竹八幡宮』の秋季例大祭の事で、一般には『御坊祭と呼ばれています。
 昔から「人を見たけりゃ御坊(薗)祭り」と言われる程で、中紀地方最大の祭りであり、例年10月4・5日に行われ、両日で約3万人の人出で賑わいます。
 祭りの形式は江戸時代の武家の下僕である「奴(やっこ)」の装束で参加し、大名行列を模した奴祭りである。祭礼装束も奴襦袢に頭巾・腰巻姿である。
 本祭りには神輿渡御が行なわれ、奉納神振行事には、『獅子舞・奴踊り・けほん踊り・雀踊り等があり、また余興道具として当地方で「四つ太鼓」と呼ばれる太鼓台が、豪快に繰り出され花を添えています。

 喧嘩祭りの別名通りに昔から氏子組同士の競争意識が大きく、荒々しい男祭りであるが、近年は参加者の自覚のもと、ささいな揉め事程度にとどまっています。

 本来祭とは、天上より神の降臨を願い、神と氏子が一体となって親密が深まり、神は氏子を守ることを保証し、氏子は神を敬い・祈り・感謝して、氏神と氏子とのつながりを確かめるのが本質である。簡単に言えば氏子は、初詣にはじまり年中の様々な願い事や祈願をするが、その代わりに祭礼を通じ諸芸を奉納し氏神様をお慰めしているのである。これこそが、参加し楽しむ為の神とは無縁の「〇〇まつり」の類の催しとの決定的な違いである。
ところが、昨今、御坊祭も「見物人に見せる為」、或いは「参加者が楽しむ」と言った勘違いによる行為により、しばしば本来の趣旨とは離れた行為が目立っている。それにより本来の神社の例大祭としての「御坊祭」の衰退が起こらぬ事を願う限りである。