屋 台

土呂幕を飾った長持ちの上に彫刻に金箔張りの豪華な社と胴巻き帯締めの太鼓を載せ、社の中に獅子頭を乗せた一種の太鼓台である。6人〜10人位で押し(御坊では担ぐ事を押すと言う)太鼓・デッツク(締め太鼓)と道中笛(渡り笛)で巡行する。
屋台は組の象徴とも言うべき最も大事な道具であり、如何なる乱暴者でも手をかけたりしない、組同士の喧嘩でも(近年は大きな喧嘩はないが)屋台には手を出さない、もし手を出せば氏子中から非難される。
屋台がいつ頃から存在するのか定かではないが、おそらく江戸時代中頃には登場していたと思われ、当初は素朴な形から始まり、やがて豪華な形に成って行ったと思われる。屋台は、いわば獅子頭の運搬道具であり、元々獅子は御渡り道中舞いながら或いは人が手に持ち道中する祭りが多く、当初はそうであったと思われ、後に長持ちに諸道具を入れて運んだのが時代と共に今日のような豪華な屋台に発達したと推測される。
御坊町 中組
浜之瀬組 紀小竹組
名屋組 下組